想う相続税理士
契約書のAI審査VS弁護士法 「違法可能性」に各社反論: 日本経済新聞 https://t.co/hbTGsrSPpB
— 想う相続税理士 秘書 (@japantaxprosec) July 19, 2022
契約書のAI審査は弁護士法違反?
上記の記事は、AIで契約書の内容をチェックするサービスが、弁護士法違反の可能性がある、という話です。
弁護士法
第九章 法律事務の取扱いに関する取締り
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
ザックリ言うと、弁護士にしか認められていない法律事務を、AIがやったら法律違反、ということです。
AIが税金の計算をしたら税理士法違反?
税理士法にも同じような条文があります。
税理士法
(税理士業務の制限)
第五十二条 税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。
「税理士の仕事は将来AIに取って代わられる」というような話がありましたが、AIが税理士業務を行えるかどうかは、この業法の絡みの話もあるんですね。
上記の税理士法の条文は、税理士以外の人間が税理士業務を行うことにより、納税者が不利益を被らないように、「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」を、税理士の独占業務とするモノです。
AIが税理士業務を行うことができるようにするためには、税理士法の改正が必要になるのでしょうか?
同じAIでも税理士業務ができるAIとできないAIが出てきそうですから、税理士業務を行わせる場合には、AIに税理士試験を受けさせて、合格したAIはれっきとした「税理士」になるのでしょうか?
税理士として認められるAIとは?
AIが税理士業務を行うためには、税理士に代わってAIが税理士業務を行っても、納税者が不利益を被らない、つまりは、高い税務対応能力を有している、という点について、国が認める必要があるということになります。
あまりレベルが高くない状態で認めてしまい、AIがミスをすると、AIを税理士にした国にも責任が生じてしまうでしょう。
しかし、そもそも税務の場合、その取引がグレーなのか、セーフなのか、アウトなのか(節税として認められるものか、脱税として許されないものか)という判断が難しい場合があります。
税理士として認められるAIはどんな対応をするんでしょう?
税務調査で指摘事項があった場合、AIにはうっかりミスなんてないんでしょうから、指摘された部分については、徹底的に戦うんでしょうね。
税務調査の長期化が予想されます。
あれ、税務調査官もAIになっているんでしょうか?
そうなると、もう人間は置き去りですね。
そんな予兆もありましたし。
人工知能が勝手に「独自の言語で話す」恐るべき時代の到来 https://t.co/ISdv6w0ZTp
— 想う相続税理士 秘書 (@japantaxprosec) July 19, 2022
AI同士で戦うと、まさに手塚治虫の火の鳥・未来編のように、戦争が起きてしまうかもしれません。
やっぱり税理士は人間の方がいいみたいですね。
想う相続税理士