【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

【税理士が分かりやすく解説】路線価とは?路線価図の斜線・黒塗り・白抜きの意味(見方)は?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、路線価と路線価図の見方について、お話します。


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路線価って道の値段なの?

相続財産の中に土地がある場合、路線価方式と倍率方式のいずれかの評価方法により評価します。

路線価方式は、路線価が定められている地域にある土地を評価する場合の評価方法です。

路線価とは、土地の1㎡当たりの評価単価なのですが、路線価は、道ごとに設定されていて、原則として、その道(路線)に面する土地については、その路線価で評価することになっています。

ザックリ言うと、好立地だったり、大きな道路に面していたすると、それだけ利用価値が高いので、路線価も高く設定されていて、その路線価を使用して土地を評価することにより、土地の評価も高くなる、ということになります。

この路線価は、あくまで「標準的な宅地の1㎡当たりの金額」なので、実際の評価においては、その土地の形状等により、路線価を減額して評価することになります。

例えば、奥行が長くて使いづらければ、普通住宅地区で奥行が30mの場合、「奥行価格補正率」を適用し、路線価を5%引きして計算します。

想う相続税理士秘書

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路線価は「千円単位」なので、「49」と書いてあれば、49×1,000円=49,000円です。

路線価図の数字のところには様々な図形の印があるけど?

路線価図を見ると、路線価(上記の千円単位の金額)が書かれているところに、楕円や菱形を含んだ丸や四角、さらには八角形の図形の印が書かれていたりします。

これは「地区区分」というモノを表していて、国税局長が定めています。

その土地一帯の利用状況から、「ビル街地区」「高度商業地区」「繁華街地区」「普通商業・併用住宅地区」「普通住宅地区」「中小工場地区」「大工場地区」の7種類に区分しています。

路線価の数字のところには、その7種類ごとに、それぞれ異なる図形の印が書かれているのです(普通住宅地区は無印)。

この地区区分によって、土地の評価が変わります。

先ほど、「普通住宅地区で奥行が30mの場合は奥行価格補正率の適用により路線価を5%引き」する、とお話しましたが、「高度商業地区」「中小工業地区」「大工場地区」の場合、それぐらい奥行きがあっても使い勝手が悪くならないため、割引き評価できなくなっています(奥行価格補正率=1.00)。

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図形の印が黒塗りになっていたり斜線になっているのは何?

地区区分の丸や四角の図形の印が黒く塗られていたり、斜線になっていたりします。

これは、「その地区区分を適用するエリア」を意味しています。

斜線になっている側の土地を評価する場合、その路線価及び地区区分を適用してはいけません

通常は、同じ道に、他の路線価及び地区区分の図形の印があるハズですので、そちらを適用します。

黒塗りになっている場合には、その道路沿いのみに、その路線価及び地区区分を適用します(道の奥の内陸部の土地に適用してはいけません)。

白抜きになっている場合には(普通住宅地区の無印を含む)、その路線全域(道の奥の内陸部も含む)に適用してOKです。

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A~Fの記号は、その土地を評価する場合に使用する「借地権割合」を表しています(具体的な割合は、路線価図の上部に書かれています)。