【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

相続税申告における通り抜け私道・行き止まり私道の評価上の注意点

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続税申告における私道の評価の注意点について、お話します。


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道にも相続税がかかる?

国税庁HP・タックスアンサー(一部抜粋加工)
No.4622 私道の評価
私道には、公共の用に供するもの、つまり、不特定多数の者の通行の用に供するいわゆる通り抜け道路と、そうでないもの、つまり、袋小路のようにもっぱら特定の者の通行の用に供するいわゆる行き止まり道路があります。
このうち、私道の評価の対象となる宅地は、後者に該当するものです。私道であっても、前者に該当するものは、その私道の価額は評価しないことになっています。

上記の前者を「通り抜け私道」、後者を「行き止まり私道」と言ったりします。

そうすると、「『通り抜け私道』は評価しない」「『行き止まり私道』は評価(30%評価)する」ということになるのですが、絶対そうなるのでしょうか?

通り抜け私道でも「もっぱら特定の者の通行の用に供する」モノがある

上記の図のような私道の場合、その私道を使用するのは、その私道沿いの家の方だけでしょう。

その場合、「もっぱら特定の者の通行の用に供する」私道ということになります。

つまり、相続税の申告においては評価(30%評価)が必要な私道、ということになります。

でも、通り抜けできます。

「『通り抜け私道』は評価しない」と考えると間違えます。

行き止まり私道でも「不特定多数の者の通行の用に供する」モノがある

行き止まり私道でも、その私道の先に公共施設や公共交通機関の停留所などがある場合、その公共施設や公共交通機関の利用者がその私道を通るハズです。

その場合、「不特定多数の者の通行の用に供する」私道ということになります。

つまり、相続税の申告においては評価しない私道、ということになります。

でも、行き止まりの私道です。

「『行き止まり私道』は評価(30%評価)する」と考えると間違えます。

想う相続税理士

公図などの見た目でパッと判断せず、現地を確認し、「『不特定多数の者の通行の用に供する』私道」なのか、「『もっぱら特定の者の通行の用に供する』私道」なのかという基準で、評価の要否をきちんと判断しましょう。