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タワマン節税防止通達の対象にならない分譲マンションとは?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、タワマン節税防止通達の適用対象とならない分譲マンションについて、お話します。


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タワマン節税防止通達の対象にならない建物

次のような建物は、タワマン節税防止通達が適用されません。

  1. 構造上、主として居住の用途に供することができるモノ以外のモノ(事業用のテナント物件等)
  2. 区分所有法上の区分所有建物に該当しないモノ
  3. 区分所有建物であっても、区分建物の登記がされていないモノ(一棟所有の賃貸マンション等)
  4. 地階(登記簿上「地下」と記載されているモノ)を除く総階数が2以下のもの(総階数2以下の低層の集合住宅等)
  5. 一棟の区分所有建物に存する居住の用に供する専有部分一室の数が3以下であって、そのすべてを区分所有者またはその親族の居住の用に供するモノ(いわゆる二世帯住宅等)
  6. たな卸商品等に該当するモノ
  7. 一棟の区分所有建物のうちの一部について、登記簿上の建物の種類が「共同住宅」とされているモノ

上記の最後の⑦は、このパターンの場合、一般的に、その一部が数個に独立して区画され、それぞれの区画に数世帯が独立して生活できる構造のモノとなっており、登記簿上の建物の種類に「居宅」を含むモノとは違い、売買取引される際には、一棟所有の賃貸マンションに類似するモノと考えられるため、原則として、タワマン節税防止通達の適用対象外とされています。

「居住の用に供する専有部分一室の数が3以下」とは?

次のようなパターンは、上記⑤の「居住の用に供する専有部分一室の数が3以下」に該当します。

  1. 3階建ての区分所有建物について、各階が1戸(室)ごと区分所有されている場合で、その各階が居住の用に供する専有部分であるとき
  2. 5階建ての区分所有建物について、各階が1戸(室)ごと区分所有されている場合で、1階・2階が居住の用に供する占有部分、3階・4階・5階が事業用のテナント物件であるとき

「そのすべてを区分所有者またはその親族の居住の用に供する」とは?

地階を除く総階数が2以下の場合には出てこないのですが、一棟の区分所有建物に存する居住の用に供する専有部分一室の数が3以下の場合には「そのすべてを区分所有者またはその親族の居住の用に供する」という要件があります。

次のような場合には、この要件を満たさないため、タワマン節税防止通達が適用される可能性があります。

  1. 5階建ての区分所有建物について、各階が1戸(室)ごと区分所有されている場合で、1階・2階・3階が居住の用に供する占有部分、4階・5階が事業用のテナント物件であり、1階・2階に亡くなった方またはその親族が居住し、3階には親族には該当しない方が住んでいるとき

想う相続税理士

構造上、主として居住の用途に供することができる場合、実際には事務所として使用していても、「居住の用」に供するモノに該当することとなりますので、ご注意を。