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株を贈与する、相続させるということは「経営」上の問題!

贈与税の110万円の「非課税枠」は、正確に言うと「1年間」「もらう人1人当たり」の金額です。

110万円は「1年間」の金額ですので、無税で贈与したい場合には、110万円まで贈与したら、残りは来年以降まで待たなければならない、ということです。

110万円は「もらう人1人当たり」の金額ですから、2人に110万円ずつ贈与すれば、合計220万円まで無税で贈与することができます。

「そうか!もらう人を複数に増やせば、人数を増やした分だけ財産をどんどん無税で贈与することができるじゃないか!」とお思いになったあなた。

現金や預貯金ならともかく、会社の株式についてはもらう人を増やしてはいけません。

1人にあげるのが鉄則です。

1人でないとすれば、夫婦にあげるか、親子(例えば贈与する人から見れば子供と孫)にあげるようにしましょう。

その場合には、その後の相続で株式が分散しないように注意しなければなりません(夫婦にあげた場合、夫の分の会社の株式を長男に相続させて、妻の分を次男に相続させるというようなことがないように)。

会社の株式をもらうことにより株主になれば、会社の経営に口を出すことができるようになってしまいます。

税法上の株式の評価額・価値だけに焦点がいかないようにご注意を。

株を贈与する、相続させるということは、「経営」上の問題なのです。