相続税専門税理士の富山です。
今回は、相続財産である土地の調べ方について、お話します。
もれのない土地リストが必要
亡くなった方がどんな土地を持っていたかが分からないと、相続税の申告はできません。
土地は、相続財産の中でも一番評価が難しいモノと言われていますが、その評価をする前に、亡くなった方が持っていた土地をもれなく把握する必要があります。
亡くなった方がお持ちだった土地の一覧(リスト)のようなものを入手する必要があるワケです。
まずは固定資産評価証明書を取得する
市区町村役場の税務課の窓口などで、固定資産評価証明書を取得しましょう。
相続人の方が取得する場合には、自分が相続人であることを証明する必要がありますので、亡くなった方との関係が分かる戸籍謄本等を準備する必要がある場合があります。
相続人以外の方が遺言により土地を取得する場合には、その遺言を持参します(家庭裁判所の検認が必要な遺言の場合には、検認をしてから)。
亡くなった方が単独で所有していた土地だけでなく、共有で所有していた土地についても、もれなく取得しましょう。
想う相続税理士
土地をお持ちの方には、毎年春頃、市区町村役場から、固定資産税の課税明細書が送られてきていると思います。
市区町村役場で固定資産評価証明書を取得する際、この課税明細書を前もって見ておくと、手間が省ける場合があります。
通常、土地の評価は、国税庁から発表される「路線価」をベースに計算するか、評価証明書や課税明細書に記載されている「固定資産税評価額」をベースに計算するのですが、雑種地などの場合、「1㎡当たりの近傍宅地の評価額」をベースに計算する場合があるのです。
評価証明書を発行してもらう際、窓口の方にお願いすれば、この「1㎡当たりの近傍宅地の評価額」を評価証明書に記載してもらうことができる場合があります。
想う相続税理士秘書
後から電話で聞いたりして調べることもできますので、お願いするのを忘れても大丈夫です。
課税明細書は土地リストにならない!
「評価証明書なんて取得しなくても、課税明細書を土地のリストとして考えればいいんじゃない?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、課税明細書は固定資産税を課税するためのリストです。
課税明細書だと、固定資産税が非課税になるような土地については記載されていないことがあります。
固定資産税が課税されてない土地は相続税も課税されない、というワケではないため、評価証明書でリストアップする必要があるのです。
想う相続税理士