相続税専門税理士の富山です。
今回は、相続税の申告をご依頼いただいたお客様のお話から感じたことについて、お話します。
税務署は無料で相続税の相談に乗ってくれる
相続税の申告をする場合、パターンとしては、自分でやるか、税理士に依頼するか、ということになるものと思われます。
自分でやるという場合、本やネットで調べながらやることになると思いますが、分からないところが出てきたら税務署に聞く、ということもできます。
税理士に依頼せず、自分でやれば、基本的にはお金がかからないので、その意味ではトクな感じがします。
相続税の申告期限は10ヶ月
国税庁HP・タックスアンサー(一部抜粋加工)
No.4205 相続税の申告と納税
概要
申告の期限と方法
相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日(通常の場合は、被相続人の死亡の日)の翌日から10か月以内に行うことになっています。
例えば、1月6日に死亡した場合にはその年の11月6日が申告期限になります。
自分でやる、という場合、ご注意いただきたいのは、相続税の申告には期限がある、ということです。
10ヶ月あるといっても、相続税の申告書を自分で作成しよう、と思った時には既に数ヶ月が経過していたりします。
税務署はいつ行っても納税者を助けてくれる?
国税庁HP(一部抜粋加工)
令和6年5月
関東信越国税局
資産税事務のエリア一体的運営の実施について
関東信越国税局においては、税務署における資産税事務の効率的な事務運営を図る観点から、小規模な税務署(対象署)を対象として、近隣の税務署(中心署)において資産税事務を一体的に行う施策(資産税事務のエリア一体的運営)を、令和6事務年度は、以下の税務署で実施します。
資産税事務のエリア一体的運営実施署 (中心署) (対象署) 栃木署 足利署、佐野署 留意事項
○ 資産担当職員の配置
対象署には、資産担当職員は配置されませんので、対象署管内の納税者や税理士の皆様に対し、中心署の資産担当職員から電話や文書に
より問合せをさせていただくことがあります。
○ 窓口における個別照会
対象署の窓口における資産税事務に関する個別照会には、各税務署に相談日を設け、事前予約を受け付けた上で、中心署の資産担当職員
が対応します。
※ 個別照会については、関東信越国税局管内の全署において日時指定による事前予約により対応しております。
足利税務署には、相続税を担当する職員の方がいません。
足利税務署に相談に行く場合、担当職員の方に、栃木税務署から足利税務署に来てもらって、相談に乗ってもらうのです。
分からないところを税務署に相談しよう、と思っても、自分の都合のいい時に税務署に行って、その場で相談してもらえる、という訳ではありません。
「資産税事務のエリア一体的運営」が実施されていない税務署でも同様です。
税務署が対応してくれる日に予約を取って、その日時に決められた時間だけ相談に乗ってもらう、という感じです。
想う相続税理士
税務署に相談しているのだから、10ヶ月を経過しても大丈夫、なんてことはありませんので、ご注意を。