相続税専門税理士の富山です。
今回は、感謝の気持ちの重要性について、気付いたことをお話します。
怠けるつもりはないのに仕事が進まない時もある
やらなければならない仕事がたくさんある場合、バリバリそれをこなすのが理想です。
でも、やらなければならないと思っていても、腰が重くダラダラしてしまう場合もあります。
一人税理士は、上司もいないし職員さんや部下もいないので、人の目がありません。
ダラダラ仕事をやって上司に怒られることもなければ、職場に悪影響を与えることもありません。
仕事のやり方は自由です。
どんな働き方をしても(お客様に迷惑をかけたりしなければ)許されます。
その代わり、責任を自分で取ることになります。
早く仕事を進めた方がいいのは分かっている
ある一人税理士のブログ(かメルマガ)に、本当に仕事が無くなりお金が減ってくれば、お尻に火が付いてやるようになるんだから、平常時はそんなに無理して頑張らなくてもいい、というようなことが書いてありました。
それは本当にそうなんだろうなあと思うのですが、今、ご依頼いただいている仕事があれば、それについて、期限内に完了させなければならないワケで、今日やらなければ、その分、必然的に明日以降にやらなければならなくなりますから、今日やった方が将来の自分がラクになるワケです(新たなご依頼が来ることも想定しなければなりませんし)。
また、早めに仕事を進めることで、その案件の課題や問題点に早目に気付くことができ、その分、対処も早くできますから、リスクヘッジにもつながります。
そういうことが分かっていても、腰が重たくなってしまう場合があります。
きちんとじっくり確認しながら進めたいという気持ちもある
特に、相続税関係の仕事の場合、お客様によって、その相続の内容が全く異なりますので、自分が何か大事なポイントを見逃していないか等の問題意識を常に持ちながら業務を進める必要があるので、精神的に負担が大きいように思います。
会社の決算・申告は、その会社の業態が変わるなどの大きな変化がなければ、(多少イレギュラーなことが起きるにしても)その毎期の計算は基本的には同じです。
ですから、決算・申告も2回目以降はラクです。
逆に、1回目(委任を受けた後の最初の決算・申告)は、それなりに大変なハズです(小規模な会社を除く)。
会社がどういう取引をしているか、それに対してどのように会計処理をしているのか、を書類等から読み取り、また、社長様等からお伺いしなければなりません。
税理士は、1回だけ会社の決算・申告を受任して、次はやらない、という契約を、いろいろな会社さんと次から次に結ぶ、ということはしないハズです。
2回目以降はラクになるのに、最初の大変な1回目だけやることになるからです。
しかし、相続税専門税理士は、その最初の大変な1回目の依頼(お亡くなりになるのは1回だけ、その相続税の申告の依頼)が次々にやってきて、それを受任するのを仕事にしています。
分からないことをお伺いしようと思っても、相続人の方では分からないこともあります。
なんだかんだ言って仕事が大変なのが分かっているので、腰が重たくなるのもしょうがないのか、とも思います。
着手してみたらやっぱり大変で、俺はこれだけ大変なのを直感的に感じ取ったため、危機回避能力が働いてしまい、なかなか手をつけなかったのか、と思うこともあります。
テクニックなんて必要ない
でも、好きで選んだ仕事ですから、どんどん喜んでやるべきなのです。
上記のような話は戯言なのです。
上記のような精神状態になってしまうのは、仕事がある、ということに対する感謝の気持ちを忘れているからなのではないか、と反省しました。
ご依頼いただき、それにより生活できていることを、いつの間にか、無意識のうちに当たり前のことというか、何とも思わなくなっているのではないか、と反省しました。
謙虚な気持ちを持たなければ、失敗を引き寄せます。
相続税関係の業務をやらない税理士はたくさんいます(それが例え会計顧問先に起きた相続でも)。
それは、それだけリスクがあるし、大変だということです。
相続税専門税理士だからといって、油断してはいけません。
きちんと余裕をもって業務を進める必要があります。
そのためには、モチベーションアップとか、時間術とか、そういうテクニック的なことではなく、仕事があって有難いんだという現状認識と、それに対する感謝の気持ちを持ち(忘れていたらよーく考えて持つべきことに気付き)、お客様にその恩をお返ししていくべく、能動的に、積極的に、張り切って仕事をしていこう、と決意しました。
想う相続税理士