【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

控除できる債務は「現存」し「確実」なもののみ。保証債務は原則として控除できない


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相続税は「正味」財産に課税される

どんなに土地や預貯金を相続しても(例えば10億円)、その相続人が同額(10億円)の借入金を引き継げば、相続税はかからない

相続税はプラスの財産に課税されるのではなく、正味の財産(10億円△10億円=0円。プラスの財産からマイナスの財産を「控除」して計算)に課税される

相続人が負担しない(返済しない)かもしれない債務は控除できない

控除できるものは、「(1)相続開始(死亡)の時に現に存し」「(2)確実と認められ」「(3)負担することとなるもの」

保証債務のように、主債務者が返済できない時に、代わりに返済するというようなものは、原則として控除できない(負担することが確実ではないから)

ただし、主債務者が弁済不能の状態にあり、代わりに返済しなくちゃいけないことになり、その代わりに返済した金額を後で主債務者に請求しても、お金をもらえる見込みがない場合には、控除できる

金額が確定していなくても、「存在」が確実であれば、「確実と認められるもの」になります。

また、書面があれば「確実」という訳でもありません。

実態を慎重に判断する必要があります。

想う相続税理士