相続税専門税理士の富山です。
今回は、相続税の申告を税理士に依頼する場合、とにかく費用(料金)の安い税理士に依頼した方がトクなのか?ということについて、お話します。
まず相続税申告の費用が節約できないか考える
相続税の申告を税理士に依頼した場合、相続税の申告報酬(費用・料金)がかかります。
「相続税申告の費用(料金)を払うのがモッタイナイ」と思う場合には、自分でやることになります。
自分でやると言っても、自分でできるかどうかが問題です。
実際にやってみようと思ったけれども、途中で「これはできない」と実感して、やっぱり税理士に頼もうと考え、税理士に依頼される方もいます。
この場合、費用(料金)を払うがモッタイナイ、というところからスタートしているため、できるだけ費用(料金)が安い税理士を選ぼうとする傾向があるようです。
相続税申告は費用が安ければトクなのか?
500円の魚と400円の魚が売っていた場合、安い400円の魚を買った方がトクなのでしょうか。
自分は魚が食べられればOKなので、400円の魚でいい、というのはアリだと思います。
相続税の申告も同じように考えていいのでしょうか?
相続税は、申告の内容によって、払う税金の金額が変わります。
他の(500円の)魚を買うよりも、400円の魚を買う方が安く済むからトク、という感じで、相続税申告の費用(料金)の金額は判断できません。
結果的に、費用(料金)の支払が少なくても、相続税を多く払うことになれば、結果的にはトクにならないからです。
相続税の申告は、魚を買う(買って食べる)ということとは違います。
相続税申告にはオモテに見えない部分への影響もある
また、相続税の申告をする前提として、遺産分け(誰がどの財産を取得するのかの決定)の話し合いをすることになります。
遺産分けの仕方によって相続税が変わりますから、相続税を無視して遺産分けをすることは、通常ありません。
この遺産分けは、見た目に分かる出費の違い以外のモノも生み出します。
その遺産分けが、相続人の方などの今後の財産構成を決定します。
賃貸物件などがある場合には、相続人の方などの収入にも影響します。
遺産分けは、やり直しが効きません(一発勝負)。
申告期限は10ヶ月です。
想う相続税理士秘書
想う相続税理士
税理士は、その亡くなった方のことは知りません(知り合いでなければ)。
お客様から、亡くなった方のことをお伺いし、いろいろな書類を見せていただき、お話を伺いながら、財産を見つけていく過程が必要です。
お客様が「財産はこれで全部」と思っていても、フツーにそれ以外に財産があったりします。
その過程をきちんと踏まないと、財産の計上もれが発生します。
修正申告になった場合、本税の追加納税だけではなく、延滞税や過少申告加算税も納税することになりますので、ご注意を。