「成年後見制度」のトラブルとは。勧められるまま制度を利用して「こんなはずじゃなかった」と後悔する人も。失敗しないポイントは(婦人公論.jp)#Yahooニュースhttps://t.co/vPU8MgeQZ0
— 想う相続税理士 秘書 (@japantaxprosec) July 6, 2022
成年後見制度を利用すれば、何でも問題が解決する、というワケではありません。
法定後見制度と任意後見制度
成年後見制度は、法定後見制度と任意後見制度に分かれますが、法務省HPにあるとおり、両者の違いは、
任意後見制度・・・本人が十分な判断能力を有する時に,あらかじめ,任意後見人となる方や将来その方に委任する事務(本人の生活,療養看護及び財産管理に関する事務)の内容を定めておき,本人の判断能力が不十分になった後に,任意後見人がこれらの事務を本人に代わって行う制度
と、そのアクションを起こすタイミングが違います。
後見人には誰がなる?
必要に迫られて成年後見制度を利用するパターンが多いため、法定後見制度を利用するケースの方が多いようですが、法定後見制度の場合には上にもあるとおり、家庭裁判所が成年後見人等(成年後見人・保佐人・補助人)を選びます。
それに対して、任意後見制度の場合、厚生労働省HPに
ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。
とあるとおり、自分で任意後見人を選べるところが違います。
成年後見人等や任意後見人の他、後見監督人が選任される場合もあります。
任意後見制度の場合には、必ず任意後見監督人が選任されます。
思いどおりになるとは限らない
認知症などにより判断能力が不十分になった場合、一次的には、親族の方にご本人のお世話やその財産の管理、そこから生ずる費用の支払事務等の負担がかかりますが、成年後見制度を利用すれば、親族の思いのままにその財産を管理・処分できてラクになり、問題が解決する、というワケではありません。
成年後見人等に選ばれた第三者の方が、親族の言うとおりに動いてくれるかというと、そんなことはなく、逆に親族の希望どおりに動いて財産が減少した場合、成年後見人等としての正しい行為なのか、という責任問題が生じる可能性があります。
当然、保守的にならざるを得ないでしょうね。
成年後見人になっている弁護士の方のブログなどを見ると、この枠組みの中で何が最善なのか悩んでいる様子も書かれています。
きちんとその内容や実情を把握してから、制度を利用するようにしましょう。
想う相続税理士