相続税専門税理士の富山です。
今回は、親が借りている土地の底地部分を子供が買い取った場合に、どのような課税が生じるかについて、お話します。
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富山広道相続税専門税理士事務所
子が親の借地の地主になると贈与が発生する
親が借りて家を建てている土地があり、その土地を地主から子供が買い取った場合
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「地主：子供・借地人：親」になる
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親子間なので、通常は地代のやり取りをしない
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理論上、子供は、地主から、その土地の底地部分（全体のうち借地権以外の部分）を買い取ることになる（借地権部分は借地人である「親」が持っているから、その残りの部分を買い取ることになる）
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しかし、地代のやり取りをしないことにより（「使用貸借」と言います）、ザックリ言うと借地権が消滅する
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消滅してどこに行くかというと、地主である子供のところに行く
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借地権が消滅することにより、地主である子供は、その土地全体の権利を有することになる
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つまり、借地権部分が「親」から「子供」に無償で移転したということ
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タダで取得しているので、この借地権相当額を、子供は親から贈与により取得したということになる
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子供には贈与税が課税される
「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」を提出する
上記の贈与税課税を避けるためには、地主である子供と借地人である親との連署で、地主である子供の納税地の所轄税務署長に「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」をすみやかに提出する必要がある
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これは「親にはまだ借地権があるよ（借地権は消滅していないよ）」と税務署に伝えるもの
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親が「借地権者としての地位を放棄していません」と税務署に伝えるもの
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その後、借地人である親に相続があった場合には、その借地権は親の相続財産として相続税の課税対象になる
土地の賃貸における「借地権」の「発生」と「消滅」にご注意を。
想う相続税理士秘書
想う相続税理士
「親←→第三者」の取引が「親←→子供」になることにより、一般的には地代の支払いが行われなくなるのですが、ザックリ言うと、それを使用貸借（タダ貸し）になったと考えるのではなく、通常の賃貸借契約がそのまま継続しているんだけれども、地主である子供が借地人である親に対して地代を「免除」している、と考えて提出するのが「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」です。
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