相続税専門税理士の富山です。
今回は、相続税に関する税務署での無料相談でやってはいけない点(注意すべき点)について、お話します。
「私は何も分かりませーん」という態度で相談する
税務署の職員の方も暇ではありません。
納税者だからといって、その方を独占する権利はありません。
職員の方の時間を奪わないよう、できる限りの準備をして、分からないところを効率的に質問する必要があります。
相続税の基礎的なことは、前もって自分なりに調べておきましょう。
「相続税のことなんて自分で勉強したって分かるハズがない」と思われるかもしれませんが、自分の身に降りかかっていることであれば、人は興味を持って取り組めます。
相続税がいくらになるか、ということは、結果的に正味いくらのお金がご自分に入ってくることになるのか、ということにつながりますから。
また、相続税に関係しそうな書類については、ご自分で重要性等を判断せず、一切合切すべて税務署に持参しましょう。
あの書類がない、この書類がない、というのが、相談時の時間の浪費につながる最大の要因です(税理士に相談する場合も同じです)。
税務署の都合に合わせようとしない
相続税の相談に乗るのは、税務署のメインの仕事ではありません。
もしそれがメインの仕事であれば、税務署の窓口や相談ブースはもっと増設され大規模なモノになっているハズです。
メインの仕事ではないのですから、相続税の無料相談への対応にも限界があります。
相続税の無料相談をするのであれば、税務署の都合に合わせる必要があります。
予約を入れようとしたら、何ヶ月も先になってしまう、ということもあります。
それでもしょうがないのです。
期待したような回答が得られないことに不満を持つ
税務署の職員の方は、税理士ではありません。
相続税の申告を受け付けて、納税してもらうのが仕事です。
納税者の方が正しく申告・納税できるように手助けしてくれることはあるとしても、相続税を安くするような話や、これぐらいなら大丈夫か、みたいな話に、喜んで対応してくれるワケはありません。
相続税について詳しくない職員の方もいらっしゃいます。
質問する時に自分に都合のいいことだけを伝える
「相続税が安くなるような回答を引き出そう」なんて考えていると、都合の悪い情報は伏せ、自分に有利になるようなことしか言わないようにしよう、なんて考えてしまうかもしれません。
しかし、それでは正しい回答は得られません。
知らず知らずのうちに、他の質問との整合性が取れなくなってしまったりすることにより、都合のいいことだけを伝えていることがバレる可能性もあります。
また、バレなかったとしても、後日、修正申告等になった場合に、「税務署がいいと言った」なんて言っても通用しません。
想う相続税理士