相続税専門税理士の富山です。
今回は、住宅取得等資金の非課税贈与の令和6年度改正(税制改正)の内容について、お話します。
適用期限の延長
租税特別措置法第70条の2(一部抜粋加工)
(改正前)
令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間
↓
(改正後)
令和6年1月1日から令和8年12月31日までの間(第9項、第11項及び第12項において「適用期間」という。)にその直系尊属からの贈与により住宅取得等資金の取得をした特定受贈者が、
租税特別措置法第70条の3(一部抜粋加工)
(改正前)
平成15年1月1日から令和5年12月31日までの間
↓
(改正後)
平成15年1月1日から令和8年12月31日までの間(第9項及び第11項において「適用期間」という。)にその年1月1日において60歳未満の者からの贈与により住宅取得等資金の取得をした特定受贈者が、
令和8年まで延長されました。
1,000万円非課税限度額のうち省エネ住宅の要件厳格化
租税特別措置法第70条の2(一部抜粋)
六 住宅資金非課税限度額
イ 当該住宅用の家屋が次に掲げる要件のいずれかを満たすものである場合 1,000万円
(1) 当該住宅用の家屋(新築をした住宅用の家屋又は取得をした建築後使用されたことのない住宅用の家屋に限る。)がエネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋として政令で定めるものであること。
財務省HP(一部抜粋加工)
令和6年度税制改正の大綱
非課税限度額の上乗せ措置の適用対象となるエネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋の要件について、住宅用家屋の新築又は建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得をする場合にあっては、当該住宅用家屋の省エネ性能が
(改正前)
断熱等性能等級4以上又は一次エネルギー消費量等級4以上
↓
(改正後)
断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上
であることとする。
非課税限度額1,000万円のパターンのうち、省エネ住宅については、要件が厳しくなりました。
上記要件厳格化の経過措置
令和6年1月1日以後に住宅取得等資金の贈与を受けて住宅用家屋の新築又は建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得をする場合において、当該住宅用家屋の省エネ性能が断熱等性能等級4以上又は一次エネルギー消費量等級4以上であり、かつ、当該住宅用家屋が次のいずれかに該当するものであるときは、当該住宅用家屋をエネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋とみなす。
イ 令和5年 12 月 31 日以前に建築確認を受けているもの
ロ 令和6年6月 30 日以前に建築されたもの
上記イかロに該当すれば、従前の要件充足でOKということになります。
想う相続税理士